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アリババの独身の日セール、売上額に偽装疑惑

中国の“独身の日セール”で中国で過去となる最高 4.2兆円もの売上を記録したアリババ。日本でもこのニュースは非常に大きく報じられました。

 

ところが今、中国メディアはこのアリババの売上が捏造されたデータではないかと報じているのをご存知でしょうか。そのせいで、経済界から引退したアリババの創設者・ジャックマー (馬雲)までもが乗り出す事態となっているのです。

 

 



 

 

アリババが運営する天猫(ティーモール)は今年の独身の日、セール開始からわずか96秒という過去最速の速さで売上が 100億元(約1600億円)に達したと発表しました。さらに、1日の売上は2684億元(4.2兆円)を超え、前年比25.7% 増となったと言います。

 

ただ、アリババが発表した2684億元という売上額が、SNS上で予想されていた額とあまりに近かったため、疑問の声が上がったのです。中国版Twitter・ウェイボーは今年4月、経済予測曲線から今年のティーモールの売上が2675.37億元〜2689.00億元だと予想していました。一方、実際の売上額がそのほぼ中間の2684億元。このためネット上では「あまりにも出来過ぎている。株価などの混乱を恐れ、アリババが操作して予測値に近づけたのではないか」との疑惑が広まっています。

 

こうした疑惑の声にジャックマー は、「ネット上でセールの売上額を操作したとの疑惑が持たれているが、このデータ時代に偽装することはあり得ない」と、公式に声明を発表しました。

 

アリババは昨年、ジャックマーが経済界からの引退を表明するや、株価が25%下落するという危機を迎えました。今年はそのジャックマーが引退してから初の独身の日セールだったこともあり、こうした疑惑はアリババにとって社の存続を危ぶむ事態と言えるものなのです。

 

ジャックマーの引退から間もなく3ヶ月が経とうとしていますが、こうした疑惑が出てくること自体、ジャックマーの存在がアリババグループにとっていかに大きかったかということの裏返しなのかもしれません。