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中国政府が同性婚の合法化に言及か

台湾では今年5月、アジア初となる同性婚の合法化が実現しました。こうした台湾政府の政策は世界に「台湾はアジアの中でもLGBTの人たちに対する理解が最も進んでいる」という印象を与えたのではないでしょうか。
 
そんな中、中国でも同性婚の合法化に向けた動きが出ています。立法や法改正に関する一般市民の意見を取りまとめている“全国人民代表大会常務委員会法制工作委員”は今月20日、記者会見を開き、これまで政府に寄せられた市民からの意見について説明しました。
 
同性婚の合法化について言及した報道官》
 
担当者は記者会見上で、婚姻法に関する意見、特に同性婚の合法化を訴える声が非常に多かったと発表しました。記者会見でわざわざ政府が同性婚の合法化について言及したことは、政府の同性婚に対する見解に大きな変化があったとことを意味しています。
 
2000年頃までLGBT精神障害だとみなしていた中国では、地方でLGBTの人々が精神病院に強制的入院させられるという信じがたい出来事が発生し、世界各国から人権侵害であると指摘されるほどLGBTに対する理解が進んでいませんでした。
 
このため、台湾で同性婚が合法化されたこ際も、中国政府の報道官が8月の記者会見で、「中国が台湾に追随し同性婚を認めることはない」と、中国国内での同性婚合法化の可能性を強く否定していました。
 
とは言え、中国には少なくとも5000万人のLGBTがいるとされています。ここため、これまで同性愛に強い拒否反応を示してきた中国政府も、世界的に高まるLGBTへの理解の動きを無視できなくなってきたのでしょう。今回、政府自ら同性婚の合法化について言及した中国。今後本格的な議論が高まることを願うばかりです。