新型コロナウイルスに感染した元医師が死亡、医療関係者の武漢への派遣

現在も感染が拡大している中国人の新型コロナウイルスについて、中国メディアは本日、62歳の医師だった男性が死亡したことを報じました。死亡した医師は、湖北省中西医結病院で昨年まで耳鼻咽喉科を担当していました。

記事によると、この医師は昨年3月に定年退職していましたが今月16日に体調不良を訴え病院で検査したところ今回の新型コロナウイルスに感染していたことが明らかになりました。その後、治療の甲斐なく今朝7時に死亡が確認されたのです。死亡した医師の男性は、直接医療現場で医師として治療に当たっていた訳ではありませんが、医療の専門家が新型コロナウイルスに感染し死亡したことは中国で驚きをもって報じられています。

さらに今日、感染者においてこれまでの最年少となる2歳の女児が感染したことが報じられました。この女児は21日、家族と共に武漢から広西チワン族自治区に移動した後、22日から発熱、23日に病院で新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。

すでに30の省と市で発症の存在が確認されており、中国全土へ感染の拡大が続いています。1350人が発症、41名が死亡する中、中国国家衛生健康委員会は1230名の人民解放軍から成る医療部隊を武漢に派遣することを発表しました。

この他にも、中国全国の病院から医師や看護師たちが有志で武漢入りする姿も見られています。広東省から省内の総合病院の医師37名と看護師83名が、上海からは136名の医療関係者が武漢に向け出発しました。

医療の最前線で医療関係者による懸命な治療が続けられています。これ以上の被害が広がらないことを祈るばかりです。