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中国で反米映画の放送決定!国民の反応は?

ご存知の通り、米中関係は依然、悪化の一途をたどっており、世界情勢に暗い影を落としています。こうした中、メディア戦略の一環として、中国国内で反米ドラマと反米映画が放送されることになりました。


中国国営テレビCCTVが8月から放送するのは、映画《英雄兒女》、《上甘嶺》、《奇襲》の3作品で、いずれも朝鮮戦争(1950年)がテーマとなっています。朝鮮半島の主権を巡り、アメリカが韓国を、中国が北朝鮮を支援する形で行われた朝鮮戦争。放送される映画の内容は、中国軍がアメリカに勝利するというお決まりの内容となっています。

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《英雄兒女》

 

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《上甘嶺》

 

また、映画だけにとどまらず、同じく反米をテーマにしたドラマ《跨過鴨綠江(全40話)》の放送も決まっています。ドラマでは同じく朝鮮戦争がテーマとなっており、アメリカが韓国安東市を誤爆し多数の一般市民を死傷させてしまった事件を強調した内容となっています。


中国の国営テレビでは普段から抗日戦争をテーマにしたドラマが放送されていますが、近年は当時の日本軍の残虐さが極端に誇張され描かれるなどしていたため、中国国内でも疑問の声が上がっていました。

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《中国で放送されている抗日戦争ドラマ》


今回の反米映画の放映についても国内のSNSでは「関係が悪くなるとすぐこうした作品を放送する。こうしたやり方では国民の支持は得られない」という意見も寄せられており、中国政府のメディア戦略に疑問を呈する声も上がっています。国内の反米感情を高めることで、アメリカ政府を牽制したい中国。しかし、国民の賛同を得るのは思いの外厳しいかもしれません。