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新型ブニヤウイルス、ヒトヒト感染か

この数日、日本でも大きく報じられている「新型ブニヤウイルス」ですが、徐々にその正体が明らかになってきました。新型ブニヤウイルスはマダニを媒介し、マダニに咬まれ感染すると、白血球の減少や体内の出血などが見られ最悪死に至ると報じられています。


中国ではこれまでに、浙江省安徽省江蘇省山東省の4省で感染が確認されており、現在までに80名が感染、10名が死亡しています。
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中国メディアは実際に感染した例として江蘇省南京市の女性について報じており、65歳の感染女性は40度の発熱が見られ、肺などの循環器官が弱まっていることが確認されました。女性は一ヶ月の治療の結果、快方に向かい現在は既に退院しています。


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《新型ブニヤウイルスのため入院する感染者》


特に感染者の多かった江蘇省ではこれまでに37名の感染が確認され、23名の感染が確認された安徽省ではすでに今年の4月から患者の存在が確認されていました。このことから少なくとも今年4月には、新型ブニヤウイルスが中国国内で広がっていた可能性が高いと言えるでしょう。


こうした中、浙江大学付属第一病院の専門医師は新型ブニヤウイルスがヒトヒト感染を引き起こしていることを指摘しています。同病院の盛吉芳医師は「ヒトヒト感染の可能性は排除できない。感染者の血液や粘膜を介してウイルスが人から人へ感染する事例が確認されている」とし、感染者の家族や医療従事者に注意を促しています。


マダニは主に4月~10月にかけ活発に活動し、森林や牧場、草原、山地など幅広い自然の中に生息しています。現在も活動期であることや、ヒトヒト感染する可能性があることを認識していく必要があるのではないでしょうか。