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ファーウェイついに新型OS搭載スマホ発売へ、半導体技術の争奪戦が激化

中国の通信機器大手ファーウェイは今月10日、広東省東莞市でイベントを開催し、来年度から独自OSの「ハーモニー(中国名:鴻蒙(こうもう)」を搭載した通信機器を販売すると発表しました。
 
 
登壇したファーウェイ・コンシューマ事業部門の余承CEOは、今年12月にハーモニーのベータ版を公開し、来年度から同社のスマートフォンにを搭載していくことを明らかにしました。
 
 
ファーウェイがこれまで独自OSの開発を急いできた背景には、アメリカ政府によるファーウェイ製品の排除がありました。ご存知のようにアメリカ政府は、安全保障上の問題があるとして、自国内はもちろん同盟国にもファーウェイ製通信機器の排除を呼びかけてきました。その結果、ファーウェイはGoogleからAndroidGMSGoogle Mobile Service)といったOSの提供をストップされてしまったのです。
 
これまで、通信機器のOSやアプリについて、アメリカ頼みだったファーウェイですが、そうした状況もあり、アメリカ依存からの脱却を図るべく、独自OSの開発を加速させていたのです。
 
 
 
そのハーモニーについてファーウェイは、スマートフォンでけでなく、テレビや車載システム、スマートウォッチにも搭載していく方針を明らかにしました。ただ、その事業には今後も大きな壁が立ちはだかりそうです。
 
これまでファーウェイに、チップ供給を行なってきた韓国のSamsung半導体大手のSKハイニックスが、アメリカ政府の要望を受け入れ、今月15日からファーウェイへのチップ供給を停止することを明らかにしたのす。今後、こうした動きはさらに拡大していくとみられ、ファーウェイにとって厳しい状況が続くことになるでしょう。
 
こうした現状もあり、中国政府とファーウェイにとって今後課題となるのが、半導体チップの国内生産への切り替えです。このため中国では今後国籍を問わず、高額な報酬で半導体チップの関連技術者を獲得する動きが加速していくことになるでしょう。今後、世界中で技術者の争奪戦が繰り広げられることになるのかもしれません。