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中国で美容整形が急増、整形依存症も深刻化

コロナ禍により、観光業や外食産業、製造業など多くの分野で経済的損失が深刻になっています。そんな中、中国では経済規模が年間3兆円を超える美容整形市場でコロナの期間中、利用者が例年よりも増加していたことが明らかになりました。誰もが気軽に日帰りで美容整形が行える時代となったことで、整形依存に陥る女性も増加しているようです。
 
今回中国メディアは、美容整形を始めた14歳以降、計400万元(約6000万円)もの費用をかけ300回にわたって整形手術を行ってきた女性について報じています。
 
《美容整形依存となってしまった今回の女性》
 
 現在 Abby(吴晓辰・30歳)という名前でモデルや仕事をしているこの女性は、メディアの取材に対し、11歳の同級生と比べ見劣りする顔に劣等感を持つようになった、と語っています。そしてその後、多くのモデルや女優などを輩出してきた名門高校を受験するためにわずか14歳で美容整形を行ったのです。中国では、学校の面接試験の際、容姿が採点に大きな影響を与えるのです。
 
《整形前の様子》

その後、名門高校に合格を果たした彼女でしたが、美への執着はますます強くなり、鼻や目、顎など美容整形の範囲も広がっていきます。そして結果的に300回もの手術を受けたのです。時には、手術の傷口が化膿し、40度の高熱に苦しんだこともありました。まさに美を追求するために、命を削ったと言っていいでしょう。現在、彼女は国際的ファッションブランドのモデルも務めていますが、中国では今、そんな彼女と同じように美容整形に依存する女性が急増しているのです。
 
こうした女性が増える背景には、美容系スマホアプリの影響も少なからずあるとみられます。中国国内には美容整形専用のスマホアプリが多数、存在しており、オンライン上で待機している美容整形の専門医がいつでも、美容整形を希望する人たちからの質問に答えてくれます。登録者数の多い美容整形アプリになると、その数はなんと3000万人に達すると言います。また、こうしたアプリでは、整形費用のローン契約サービスまで提供しているというから驚きです。
 
《メディアの取材に答える女性》
 
美容整形によって明るい人生を送れるようになることは素晴らしいことだと思います。しかし、整形依存症になってしまうと健康上の問題も出てきます。美容整形をどんどん推し進めるだけでなく、アプリ側もカウンセラーを配置するなどの対応も検討する必要があるのではないでしょうか。