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在日中国人を狙った振り込め詐欺、犯人からのメールを公開

秋田県警秋田中央署はこのほど、秋田市に住む40代の中国人女性が今月10日、中国語を使った詐欺被害に遭っていたことを公表しました。犯行の手口から、詐欺は複数の中国人による組織的犯行であるとみられています。女性は国際電話と思われる、「+885」から始まる番号の電話を受けました。大使館職員や公安局員を名乗る男女が次々と電話口に登場し、中国語で「武漢に大量のマスクを送っただろう。犯罪だ」などと脅してきたといいます。そして被害者の女性は組織の言われるがまま、計411万円をATMから指定された口座に振り込んでしまったのです。
 
実は今、在日中国人社会では、こうした中国語を使った劇場型振り込め詐欺被害が多発しています。
 
では具体的にどのような手口で詐欺を行なっているのでしょうか。実際に詐欺組織と電話で会話したという在日の中国人男性は、自身の体験談をネットに投稿し、注意を呼び掛けています。それによると、男性は先日、午前11時頃に、“+87334641504”という覚えのない電話番号から電話を受けました。電話の相手は“ 李浩(リー・ハオ)”と名乗り、港区にある中国大使館の職員だと言ったそうです。この李と名乗る詐欺犯は、「大使館に貴方宛の荷物が届いている。確認のため、パスポート番号、住所を教えてください」と、男性の個人情報を尋ねてきました。
 
さらに、大使館で預かっている荷物が税関でひっかかったとして税関職員を名乗る別の人間が電話に出て、キャッシュカードが犯罪組織の資金洗浄に悪用された、などと説明したというのです。まさに国際的な劇場型振り込め詐欺事件と言えるでしょう。
 
《犯人が送ってきた中国当局者の警察手帳》
 
犯行グループは、中国捜査当局の人間であることを証明するため、当局の人間が所持している手帳の写真を見せるなど、非常に周到で、計画的な犯行だったことが分かります。
 
《犯人が指定した口座番号》
 
最終的に犯行グループは、東京三菱UFJ銀行の口座番号を伝え、解決金として100万円を振り込むよう伝えてきました。口座名義は外国人で、違法に売買された闇口座であるとみられます。
 
今後も増加すると思われる日中両国を巻き込んだ国際型振り込め詐欺。言葉の壁があるため、日本の警察当局も捜査がしにくい状況です。中国語が理解できる人はこうした犯罪に巻き込まれないよう十分注意していただきたいと思います。