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ヒカルの碁が中国で実写化!ストーリー背景を巡り賛否両論も

小畑健先生が作画を担当した、ほったゆみ先生原作の累計発行部数2500万部の超人気漫画「ヒカルの碁」が、ついに中国で実写化されました。日本の小学生が囲碁の天才棋士の霊と出会い、囲碁の世界で共に高みを目指す本作品は、中国や台湾、韓国などアジアではもちろんのこと、アメリカやヨーロッパでも人気を博した伝説的とも言える作品です。
 
その作品の実写版ドラマが、日本で連載が終了した2003年から、17年の時を超え、中国で放送されることとなったのです。
 

百度新聞より》
 
今回、「ヒカルの碁」の実写版ドラマを配信するのは中国動画配信サービス大手の「愛奇芸(iQiyi)」で、2年の制作期間を経て10月27日より配信が開始されました。しかし、ストーリーは大きく改編が加えられており、舞台は1997年、香港が中国に返還される前日のシーンから始まります。冒頭から、香港が中国に返還されることが強調される場面や、香港返還の式典、またそれを喜ぶ中国市民の様子が数多く描かれているのです。
 
小学3年生の主人公、「時光(ジーグワン)」が、物置から古い碁盤を発見し、数百年の時を経て、天才棋士「褚嬴(ジューイン)」と出会い、神の一手を極めるというストーリーは原作の通りとなっているものの、人気アニメの実写版はいずれにしても賛否両論引っ括め、議論を呼ぶのが常。中国国内のSNS では、ネットユーザーから、「佐為は中性的なイケメンのイメージだったけど、実写版はかなり残念な感じだ」、「キャラクターのイメージが原作とかけ離れすぎていて期待外れ」という厳しい声が寄せられる一方、「ストーリーが原作に忠実でとても良かった!いっきに10話まで見てしまった」、「舞台が中国になったけど、アニメで見ていた時より、逆に親近感が湧いて感動した」と、共感の声も数多く寄せられています。
 
しかし、舞台背景が1997年の香港返還の年で、香港返還に沸き立つ中国が強調されていることから、香港や台湾などからは、日本のアニメを政治的に利用している、との批判も上がっています。
 
世界的人気アニメの実写版ということで大きな注目を集めているヒカルの碁。その注目度の高さゆえに、政治問題が絡んでしまっていることが残念でなりません。