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中国でまたも凄惨な動物虐待事件が発生、国営メディアも大きく報道

ペット産業が急速な成長を見せる中国ですが、残念ながら動物への虐待が連日のように報じられており、法整備や罰則の厳罰化などが大きな課題となっています。
 
 
そんな中、中国のネットユーザーが、虐待で傷を負った猫の動画をネットに投稿し物議を呼んでいます。
 
中国山西省太原市で撮影されたと思われるその動画には、男性が野良猫にお湯をかけて虐待する様子が写っていました。中国メディアによると、地元の警備会社に務める男性が、屋外で食事していた際、男性のテーブルに近づき食べ物をとろうとした野良猫に逆上、お湯をかけるなどして全身に重度の火傷を負わせ死に至らしめたといいます。
 
《男の虐待によって亡くなった猫と犯人の男》
 
近くを歩いていた通行人らが事態に気が付き男性を制止、通報を受けた地元警察が男性を現行犯逮捕しました。目撃者によると、男性は笑いながら猫を虐待し、警察が現場に到着すると、猫を路上に捨て証拠隠滅を図ろうとしたといいます。
 
被害に遭った猫は、すぐに近くの動物病院に運ばれ治療を受けていましたが、残念ながら21日、お腹の中にいた4匹の胎児たちとともに死んでしまいました。熱湯をかけられた母猫は、全身70%に重度の火傷を負い、浮き出た血管からは大量の出血が確認されたといいます。
 
《母猫のお腹にいた4匹の胎児も亡くなった》
 
今回の事件が大きく報じられると、男性を雇用していた警備会社は、男性との契約を解除すると発表、さらに地元動物愛護協会に5000元(約8万円)を寄付するとしています。
 
さらに、中国国営テレビ・CCTVも今回の虐待事件を大きく報じ、『今年の国会では多くの議員が動物虐待に関する立法に動いているが、早急に法整備が行われることを期待している』と、政府に関連法の整備を呼びかけました。
 
これまで動物虐待について、明文化された法律がなかった中国ですが、今年に入り動物虐待を禁止する《反虐待動物法》制定に向けた動きが活発化しました。とは言え、動物虐待に対する同法の罰則は、最大でも罰金5000元(約8万円)、拘留15日間という極めて軽いものとなっており、この点については、多くのネットユーザーから罰則強化を求める声が上がっています。いずれにしても、これ以上残酷な虐待事件が起きぬよう、まずは同法が一刻も早く施行されることを願うばかりです。