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悪化する中韓関係、日本は何をするべきか

戦後日本は、歴史問題や戦後処理を巡り、中国や韓国から責任を追及される場合が数多くありました。最近ではご存知のように、従軍慰安婦や徴用工問題、靖国神社参拝、竹島問題などを巡って韓国との関係が悪化しています。
 
このように、歴史問題に関する日本への対応においては足並みを揃えてきた中国と韓国。ところがそんな両国の関係が急速に悪化しているようです。
 
第二次世界大戦後、朝鮮半島の主権を巡り、韓国と北朝鮮の間で朝鮮戦争(1950年6月25日 – 1953年7月27日)が勃発。北朝鮮側には中国義勇軍が、韓国側には米軍がつき結果的に両軍合わせ100万人以上の人々が犠牲となりました。
 
 
 
 
 
この朝鮮戦争歴史認識を巡り、70年後の今、中国と韓国の間で政治的衝突が起きているのです。中国の報道官が先日、北京で行われた朝鮮戦争70周年記念式典で、「朝鮮戦争は米軍による朝鮮半島への侵略行為だった」と発言。すると韓国外務省がこれに反論する形で「朝鮮戦争北朝鮮による侵略戦争だったことは否定できない」と中国側の歴史認識を否定したのです。
 


 
朝鮮戦争に対する歴史認識を巡り、中韓両国の間で深まる対立。アメリカで行われた音楽賞での韓国のアイドルグループ・BTSの発言もその発端の一つになったようです。
 
 
 
 
とは言え、韓国は水面下では徐々に中国や北朝鮮との関係を深めようとしており、韓国が配備している対中攻撃用THAADミサイルについても、中国政府は今月「韓国側が段階的に撤去する方針で共通の認識を持った」と発表しました。また文在寅政権は今後も親北政策を継続させる方針を示しています。
 
地政学的に、古来から中国の影響を強く受けてきた朝鮮半島。そして韓国は朝鮮戦争後も陸続きの中国と北朝鮮の影響を受け続けてきました。その韓国が、中国・北朝鮮寄りの国家体制となりやすいことは必然とも言えるでしょう。
 
一方、日本では、国会議員や地方議員から、韓国との国交断絶を意図する発言が行われるなど、見識を疑わざるを得ない出来事が起こっています。日本は戦後、中国や韓国と国交を結ぶ際、歴史問題や賠償問題など、様々な問題を乗り越え国交樹立を樹立しました。そしてその影には、水面下で独自の非公式外交ルートを使い、国交樹立に奔走した知中派・知韓派の国会議員、官僚の努力がありました。今、中国や韓国の政府関係者と独自の外交ルートを持ち、忖度なしに物申せる議員がどれほどいるでしょうか。国交は一度断絶すれば、再び回復するのは容易ではないことを忘れないでほしいと思います。
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