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中国で児童婚か、13歳の少女が結婚

ユニセフによると、全世界で毎年約1200万人の少女が18歳未満で結婚しており、世界中で5人に1人が児童婚を経験していると言います。さらにコロナ禍の影響で失業者が相次いでいる発展途上国で、一家の生活を支えるため幼いうちから結婚を強いられる少女が急増していることも指摘されています。
 
こうした中、中国で13歳の少女の結婚式が行われていたことが分かりました。中国メディアが、中国の動画サイトに今月、児童婚の様子を撮影したと見られる動画が投稿されたと報じたのです。
 
記事によると、動画が撮影されたのは広東省汕頭市の農村で、映像には地元の13歳の少女と17歳の少年が、結婚式用に飾られた食卓で食事をしている様子が確認できるといいます。
 
 
 
 
中国の民法は、結婚可能な年齢について男性は22歳、女性は20歳と定めており、映像に収められているものが法的には認められない結婚式であることは明白です。今回、動画が拡散されたことで、地元政府が調査に乗り出していました。地元政府によると、新郎新婦として動画に映っていた17歳の少年と13歳の少女は、それぞれすでに学校を退学しており、1年前から交際していたといいます。地元政府が両家の両親に事情を聞いたところ、村では法的な結婚可能年齢に関わらず伝統的に結婚式を行う風習があったため、問題ないと考えていたとの回答が返ってきました。
 
地元政府は両親に、法律や児童婚に関する教育を行い、すでに少女を実家に戻らせる措置を講じています。
 
実は中国では今も一部の地域で事実上の児童婚が行われています。中国では人口の男女比に大きな歪みがあり、女性に比べ男性が3000万人多いため、深刻な嫁不足が大きな社会問題となってきました。そのため、ベトナムなどと国境を接する農村部では、人身売買組織がベトナムから未成年の少女を誘拐してきたり、買ってきたりして、中国農村部の男性に売っているという現実もあるのです。
 
さらにフィリピンでは先日、13歳の少女が48歳の男性と結婚させられる出来事が世界的に大きく報じられ、改めて児童婚に大きな注目が集まっていました。
 
経済的に大国となった中国ですが、実際には今もこうした問題が起きているのです。経済成長ばかりが強調される中国ですが、こうした問題にも目を向けなければ、本当の意味での大国となることは出来ないでしょう。