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中国の地下鉄でマナー違反を厳しく管理、北京では信用機関に情報共有

中国に行ったことのある人であれば、一度は彼の国の公共交通機関でのマナーに衝撃を受けたことがあるのではないでしょうか。電車やバスの中では、携帯電話での通話やマナーモードの不使用、さらには車内での飲食など、日本ではあまり見られない光景が繰り広げられています。こうした中、上海市は公共交通機関でのマナー向上のため、明日12月1日から新たな規約を設けることとしました。
 
 
 
上海市内の地下鉄を管轄している“上海市交通委員会”は、地下鉄車内での禁止行為を大幅に変更、新たに14の行為を禁止すると発表しました。主な項目は以下の通りです。
 
①地下鉄の運行妨害
 
②運転室への侵入
 
③電車やホームドアに攀じ登る
 
④駆け込み乗車や列車ドアの無理なこじ開け
 
⑤車内での喫煙、火気使用、唾や痰の吐き捨て、排泄行為、ガムの吐き捨て、果物などのゴミ放置
 
⑥落書きやポスターの設置
 
⑦車内での物品販売、大声を出すこと、電子機器で音楽を流すこと、ケンカ行為
 
こうした禁止行為の中には、駆け込み乗車など日本でも問題となっている迷惑行為も含まれています。中国では、規約を設け、こうした交通機関における迷惑行為を制約することで、改めて先進国であることをアピールしたいという思惑もあります。
 
実は北京市では、こうした交通機関での迷惑行為をさらに厳しく取り締まっており、違反した人物については、“ブラックリスト”を作成して信用機関に報告までする施策が昨年5月から開始されています。座席の占拠や無許可の物品販売、大音量での音楽視聴を行った者など、当局が定めた20の禁止行為に当てはまった場合、ブラックリスト入りとなり信用機関に情報提供されるのです。ブラックリスト入りすると、金融機関などでの借入やローン契約に影響が及ぶのです。
 



 
この数年で劇的に向上した中国人のマナー。こうした施策で更なる向上が図られ、先進国に相応しいレベルになっていくのでしょうか。