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米ファイザー製薬に続き、中国もコロナワクチン接種を来月から開始か

今月20日、米製薬大手ファイザーが、米食品医薬品局(FDA)に新型コロナウイルスワクチンの緊急使用許可を申請したことが分かりました。同ワクチンは95%もの高い予防効果が確認されおり、すでに日本にも輸送されています。コロナウィルスのワクチンは、今後、世界秩序や世界経済の立て直しに大きな影響をもたらすことになるため、アメリカ、ドイツ、イギリス、ロシア、中国など各国が躍起になって開発を進めてきました。そうした中、中国では今年12月中、新型コロナウイルスワクチンが販売される見通しとなっています。
 
 
中国における新型コロナウイルスのワクチン開発を担ってきたのは、“中国医薬集団有限公司”という、年間売上額約7兆円の大手国有企業です。
 
 
 
中国メディアは、その中国医薬集団が今年12月中にも新型コロナウイルスのワクチンを販売し、年間約2億錠の生産を見込んでいると報じました。同社社長の劉敬楨氏は、すでに自分自身もワクチン接種を行っており、健康被害の心配は全くない、と発表しています。
 
中国医薬集団は世界に先駆け、今年6月から自国を含め、アラブ首長国連邦バーレーン、エジプト、ヨルダン、ペルー、アルゼンチン、モロッコなど10ヶ国以上の国々で、5万人以上の人々に臨床試験を行ってきました。そしてこの度、当局の検査にも合格、年内の販売が認められたのです。
 
これまでに300億円以上の資金を投入し、新型コロナウイルスワクチンの開発をしてきた同社は、今後ワクチンが市場に出回った場合、接種費用は一回あたり500元(約8000円)程度になるのではないかとの見通しを示しいます。また、生産能力に限りがあるため、ワクチン接種は密状態となりやすい都市部の住民から優先的に行うとしています。
 
ファイザー製薬も早ければ今年12月中旬からワクチン接種を開始すると明言していますが、中国でも同時期にワクチン接種を開始する計画です。世界に先駆け、ワクチンの市場投入に踏み切った米中。どちらがイニシアチブを握るのかによって、今後世界秩序も大きく変わっていくことでしょう。