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中国で黒人労働者が活躍!?その一方、人種差別も

日本では一部の人々が中国排除論を叫び、日本から中国人留学生や労働者を排除しよう主張しています。とはいえ、日本語学校や専門学校、大学には多くの中国人留学生が学び、飲食店や工場、企業で日本社会を支える中国人も大勢います。肉体労働や介護施設などでも多くの中国人が働いていることを考えれば、彼らの主張が荒唐無稽なものであることは明らかでしょう。
 
実は中国も日本同様、海外からの労働力の受け入れについては積極的な議論が行われてきました。日本同様、急速に少子高齢化が進む中国では、労働力不足を解消すべくアフリカから一億人もの労働者を誘致しようという計画もあるのです。
 
実際、中国では徐々にアフリカ人労働者の姿が目立つようになってきました。中国メディア・中新網は、上海の物流業界で多くの黒人が活躍していると報じています。
 




 
多くのアフリカ人を雇用している中国の物流大手・蘇寧易購物流によると、雇用している労働者の多くは留学生で、就業体験の一環として簡単な配達業務に従事しているといいます。
 
非正規労働とはいえ、すでに徐々にアフリカ系労働者を活用しれいる中国。その一方で、彼らに対する差別も広がっています。新型コロナウイルス発生後、中国では、社会不安が集団ヒステリーを招き、その矛先が中国在住のアフリカ系住民に向けられたのです。
 
アフリカ系の人々が多数滞在している広東省では、飲食店や商業施設などでアフリカ系外国人の入店を禁止する張り紙が貼られたり、住んでいた住居から追い出されるなどの出来事が発生し、各国メディアも大きく報じてきました。
 
こうした人種差別の被害者の中には、行き場を失い犯罪行為へ走る者も少なくありません。これまで国際的に差別されることの多かった中国人。そして多民族国家である中国。その中国でさえも、こうした人種差別が社会問題となっていることを考えると、如何に人種問題の解決が難しいかを改めて認識させられます。