周来友ブログ

周来友オフィシャルブログ

今年もレンタル彼女が大盛況か、犯罪への懸念も

明日から春節を迎える中国。今日は大晦日のため、多くの人は休日となり、実質的に今日から大型連休に突入しました。今年は新型コロナウイルスの影響もあり、中国政府は帰省の自粛を呼び掛け、交通に関しても各社が無償でのチケット返還を行なっています。感染拡大が懸念される中、中国では今年も“レンタル彼女”によるトラブルも懸念されています。
 
中国では数年前からアプリ上で“租女友”と呼ばれるレンタル彼女を提供するサービスが流行っており、特にこの春節はレンタル料金が高騰することでも知られています。結婚適齢期を迎えた独身男性にとって、春節の里帰りは親や親戚から結婚話について追求されてしまう頭痛のタネともなっています。

そんな独身男性が利用するのがこのレンタル彼女なのです。レンタル彼女を自身の恋人として実家の家族に紹介することで、一時的に家族からの結婚話を回避し親を安心させることができるのです。
 
実際に中国国内のスマホアプリストアを見てみると、数多くのレンタル彼女専用アプリが確認できます。すでにこうしたアプリの多くでは、春節専用価格が表示されており、1日当たり1200元〜1万元(約2万円〜16万円)となっています。金額は女性の学歴や容姿などによってランク付けされており、条件の良い女性ほど高い金額でレンタルされることとなるのです。

しかし、このレンタル彼女サービス、最近では様々な犯罪の温床となっていることも指摘されているのです。こうしたアプリサービスの提供者の中にはレンタル彼女サービスを利用しようとする男性から、利用料金だけを送金させ姿をくらます詐欺事件や、女性が利用者から性的暴行を受ける性犯罪事件が数多く報告されるようになりました。
 
さらには習近平政権後、中国では厳格に禁止されている性風俗や売買春が、こうしたアプリを通じ当局の管理の目をくぐり抜け、形を変えて存在していることも問題となっているのです。
 
今年も多くの国営メディアなどが、レンタル彼女を利用した犯罪行為は《治安管理処罰法》に該当し、重罪となることを繰り返し報じています。グレービジネスとなりつつある中国のレンタル彼女サービス。コロナ禍にあってもその勢いはまだまだ続きそうです。