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中国でついにクローン猫が誕生、さらに拡大するペットビジネス

中国はここ数年、ペット産業が著しい成長を見せています。経済成長に伴う所得の増加でペットを飼う余裕が出来たことや、社会的ステータスを顕示するため高級ペットを飼う人が増えたことが、その大きな要因と言えます。昨年にはペットの飼い主が約6000万人まで増加し、市場規模も2兆8000億円に達した中国。しかし、市場の拡大と共に新たな問題も浮上してきました。

 


今月21日、北京のある企業がクローン猫の開発に成功したと発表しました。中国企業によるクローン猫の誕生は初めてですが、この企業は2017年5月、クローン犬を誕生させており、これまでに生まれたクローン犬は50匹に達します。

 

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《クローン技術によって誕生した今回の猫》

 


中国ではすでに商用目的でクローンペットの製造が行われており、価格は犬の場合で38万元(約600万円)、猫は25万元(約400万円)となっています。科学の力で誕生したクローンペット。では、オリジナルとはどのような違いがあるのでしょうか。

 


今回、クローン技術で誕生した猫はブリティッシュ・ショートヘアという高級種類です。このクローン猫を同社に依頼した男性によると、最近まで飼っていたお気に入りの猫が死んでしまい、クローン技術で飼い猫と同じ遺伝子を持った猫を誕生させようと思ったといいます。

 


そのクローン猫誕生のため、代理出産をする4匹の猫に胚胎が移植され、その内の1匹が66日後に出産をしました。企業の担当者はメディアの取材に対し、クローン猫は胚胎成長の過程で毛色などに多少の違いが見られ、オリジナルと10%前後外観に違いが出る一方、性格などはオリジナルとほぼ同じであると答えています。

 


 

今後、こうしたクローンペットビジネスは中国のみならず、世界規模で拡大していくことが予想されてます。その一方で、死んでしまったペットを何度でも蘇らせることが出来ると誤解する人々も増えるでしょう。生命倫理の観点からも、今後、さらなる議論が必要ではないでしょうか。