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中国で大豆の生産量が急増!新品種誕生へ

14億もの人口を抱える中国は、経済的な豊かさを手に入れたことで、人々の食生活も大きく変わってきました。90年代からは肉全般の消費が増え続け、最も消費量の多い豚肉は現在、消費量が年間5000万トンを上回っています。しかし、莫大な肉を生産することは自然環境にも大きな負担を与えます。そこで中国が力を入れているのが人工肉の生産です。植物性タンパク質を加工してできるこの人工肉。中国でもすでに市場に流通し始めました。


そんな中国は、国の重要な政策として食品改革を推し進めていますが、この度その一環として国産大豆の大量生産に乗り出すようです。中国政府直属の研究機関・中国科学院は、大豆の品種改良に成功。“合農71(henong71)”という新たな品種を開発しました。大豆の平均的な収穫量は1ヘクタールあたり約1800キロですが、この合農71は実験用農地で1ヘクタール当たり6392キロを収穫。これまでの3.5倍の収穫量を実現しました。報道によると、今後、実用化に向けさらなる研究が進められいくといいます。

 

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《今回発表された新品種の大豆》


皆さんもご存知かと思いますが、中国は世界最大の大豆輸入国です。上述した通り、肉需要が急速に高まっているため、家畜のエサである大豆の需要も伸長しているからです。現在中国はブラジルやアメリカから大量の大豆を輸入しており、貿易摩擦が深刻な米国との間では、政治的駆け引きのカードとしても非常に重要な役割を果たしてきました。今回の新種大豆の開発も、今後、米国との貿易交渉に大きな影響を与えることになるかもしれません。