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コストコ、中国出店から1週間経った今どうなった?

8月27日、上海でアメリカ会員制量販店・コストコの一号店がオープンしました。開店当日、店舗には多くの人が訪れ、16万枚もの会員カードが即、完売するなど予想以上の人の多さに、開店からわずから4時間で店舗が営業停止になるなど、その人気の高さを証明する形となりました。しかし、中国のネット上では来店客の多くが転売目的の客ではないかという声も多く上がっており、その後の営業状況に注目が集まっていました。


上海の地元メディア・浙江新聞(9月3日付け)では、営業開始から1週間経った現在のコストコの様子について報じています。9月3日午前9時、コストコの店頭は営業初日とは打って変わって、列も出来ることなくすぐに入店できるようになっています。出店当初は、午前7時には大行列となっており、現在と比べると入店まで3時間待ちという状況がウソのようです。
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《開店当初の行列はすでになくなり、柵だけが残されている》

 


記事によると、16万枚もの会員カードが出店初日に全て購入されましたが、実際には31日の時点で、会員カードの返却を求める客が、コストコに殺到していたのです。開店当初、コストコは目玉商品として投入した高級酒・茅台酒を超低価格の1498元(約24,000円)で販売していましたが、開店初日で全て売れ切りとなり、その他の目玉商品も、開店から3日後にはほぼ他店のスーパーと変わらない価格での販売となってしまいました。
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《店内も比較的、空いている》


同店を訪れた来店客はメディアの取材に対して、「交通費を使って、コストコに来たけど、地元のスーパーと価格は同じだしお得感がない」と、感想を漏らしています。


当初は、転売目的の来店客も多かったコストコですが、一般客にとってもイマイチという評価だったようです。今後、さらなる米中間での貿易摩擦により、中国での低価格商品の実現に黄色信号となるコストコ、この危機をど乗り越えるのか、正念場を迎えています。