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北京で大規模クラスター感染発生か、飲食店関係者へ感染拡大

中国北京では今月、生鮮食品卸市場「新発地市場」から新型コロナウイルスが検出され、すでに100名を超える市場関係者が新型コロナウイルスに感染していることが報じられています。f:id:zhoulaiyou:20200623181539j:image

 

そんな中、北京市疾病预防控制センターが19日に開いた記者会見では、市場関係者以外に北京市内の複数のレストラン関係者からも新型コロナウイルスが検出されたことか公表されました。f:id:zhoulaiyou:20200623181544j:image


6月18日に北京市では新規感染者が25名見つかり、その中の10名は卸市場近くのレストラン関係者でした。同センターは、10名の感染者の情報について次のように公表しています。

 

陝西省出身・男性(35)
卸市場付近のレストラン勤務。15日に発症、18日に陽性反応検出


安徽省出身・男性(25)
卸市場付近のレストラン勤務。17日に発症、18日に陽性反応検出


安徽省出身・女性(48)
卸市場付近のレストラン勤務。16日に発症、18日に陽性反応検出


安徽省出身・女性(50)
卸市場付近のレストラン勤務。17日に発症、18日に陽性反応検出


四川省出身・男性(55)
卸市場付近のレストラン勤務。14日に発症、18日に陽性反応検出


安徽省出身・男性(49)
卸市場付近のレストラン勤務。17日に発症、18日に陽性反応検出


安徽省出身・男性(49)
卸市場付近のレストラン勤務。18日に発症、18日に陽性反応検出


安徽省出身・女性(24)
卸市場付近のレストラン勤務。16日に発症、18日に陽性反応検出


⑨河北省出身・男性(34)
卸市場付近の焼肉店勤務。16日に発症、18日に陽性反応検出


⑩河北省出身・男性(43)
卸市場付近の焼肉店勤務。17日に発症、18日に陽性反応検出

 


飲食店に勤務していた新規感染者の10名は全員、卸市場近くのレストランや焼肉店に勤務しており、店の関係者などが頻繁に市場に出入りしていたことも判明しています。


中国の首都である北京では、重要な政府機関か多数あり、これまで厳重な予防策が採られていました。そんな中で発生した今回の大規模クラスター感染は、中国国家の面子に関わる事態となっています。今回、政府が市場関係者以外の個人情報を出身地まで含め、細かく公表した背景には、首都で発生したクラスター感染の濃厚接触者の特定を早期に進めたい思惑があります。


更に今回の記者会見で特徴的だったのは、同センターが「新発地市場」を経由した冷凍海鮮や、豆類などの消費を行わないよう呼び掛けたことでした。


皆さんもご存知の通り、同卸売市場ではサーモンを加工する際に使用したまな板から新型コロナウイルスが確認されました。これまで中国国営メディアは、同卸売市場の食品であっても熱処理をすれば問題ないと報じてきましたが、今回の記者会見では食品の包装に新型コロナウイルスが付着していた可能性が高いとして、食品自体に接触しないよう呼び掛けたのです。