周来友ブログ

周来友オフィシャルブログ

中国の大学で顔認証による学生管理がスタート

大学時代の苦労した思い出の一つに出席日数を挙げる人は多いのではないでしょうか?友人などに出席カードを代わりに提出してもらう代返をしてた人もいるのではないかと思います。

 


中国では『AI (インターネット)+教育』をテーマに、近年教育機関が大きく変化しているのをご存知でしょうか。

 


昨年から中国最高学府・北京大学では、大学の一部の入り口に顔認証システムを搭載した電子通路を設置しました。その後、こうした動きは中国全体へと広がっていき、先日には南京市にある中国薬科大学で、各教室に顔認証システムを採用したカメラが設置されることとなりました。

f:id:zhoulaiyou:20190908092827j:image


北京大学の顔認証を使った校舎入口》

 

 


実はこのシステムですが、従来のように顔認証で学生の出席状況を把握するだけではなく、学生の授業中の態度まで監視していると言うのです。

 


具体的には、授業中の学生の途中退入室、あくび、携帯電話の使用など、授業中の学生のありとあらゆる行動を把握し、記録しています。これにより、教師はこのシステムのデータをもとに、学生の成績などを決める判断材料としています。

 


しかし、こうしたテクノロジーを学校教育の場に採用していくことに対しては、中国国内から、学生のプライバシー保護について疑問の声が上がっています。中国教育部(日本の文科省相当)でも、こうした国民の意見を反映させ、調査委員会を設置し有識者会議を開くなどしています。

 


特に今後は、未成年の学生については保護者の了承を得てから、本格的な導入を進める方針で検討されています。中国では国内に2億台ものAI監視カメラが設置され、顔認証による市民の管理が進められています。中国では今現在、主流となっているQRコードの時代がまもなく終わり、すでに顔認証システムによる国民管理の時代が到来しているのです。