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来店客激減のコストコが高級酒で再起!

8月末、中国上海でコストコの中国1号店が開店し、開店初日は多くの買い物客で賑わいました。16万枚の会員証が即座になくなる盛況ぶりで、あまりに多くの買い物客が訪れたため、開店からわずか4時間で閉店となるほどでした。しかし中国メディアは「来店客の多くは開店セールを狙った転売目的の客だったのではないか」と報道。実際、開店から1週間で会員証の返却が相次ぐなど、コストコの盛況は開店バブルによる一時的なものでした。


そんな中、昨日12日、コストコに再び行列を成すほどの来店客が押し掛けたようです。中国メディアの報道によると、コストコはこの日、特売商品として中国で大人気の高級酒・茅台酒を売り出したといいます。

 

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《セールのため、5トン分の茅台酒仕入れをしたコストコ


この日、販売された茅台酒の数は1万本。定価2500元(約4万円)のところ、1499元(約24000円)という低価格で販売されました。12日、入店のために行列に並んだ客はメディアの取材に対し、「友人から茅台酒のセールが行われると聞いてやってきた」と、茅台酒目当てだったことを明らかにしています。

 

開店初日から、連日転売目的の客が買い占めを行っていたコストコ。中国メディアも、ECサイト茅台酒などが並んだことから、来店客の多くが転売目的だったと報じました。このためコストコは、今回の茅台酒セールでは「1人1瓶」という制約をかけました。


実は今回の販売セールの裏では、コストコ転売ヤーの知られざる攻防戦が行われていたのです。一般の消費者に茅台酒を販売したいコストコは、販売制限を設けたことで、転売目的の購入を300瓶ほどに抑えることができたと公表しました。

 

さらに、コストコが12日に茅台酒のセールを行った背景には、今日が中秋節だったこともあります。中国では中秋節、月餅を食べながら家族でお酒を飲むという伝統的な風習があるからです。高級酒の大規模セールを行ったのも、そうした習慣を利用し、購入を促せるとの思惑がありました。


コストコとしては純粋な有料会員を増やしたいという狙いから、今後もこうした計画的な販売セールを行っていくと思われます。転売目的の客から脱却し、一般客へと転換を図るコストコ。果たして具体的な秘策はあるのでしょうか。