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香港問題、今度はディオールが標的に

香港でのデモに対する反応で、目下様々な欧米企業が中国で苦しい対応を迫られていますが、今回、フランスの有名ブランド・クリスチャンディオールが、中国における学生向け就職説明会をきっかけに批判の的となってしまっています。

 

今月16日、ディオールは中国の浙江工商大学の学生向けに就職イベントを開催しました。この時、ディオールが学生に配布した中国地図に台湾が掲載されていなかったのです。これは中国政府が主張してきた“一つの中国”に反する行為にほかなりません。

 

 



 

この中国地図はすぐに中国のSNS上にアップされ、ディオールは台湾独立を支持する企業として拡散されてしまいました。

 

当日中国人の学生から「中国に地図に台湾が含まれていないのはおかしい」と追及されたディオールの担当者は、自分たちが中国大陸のみの担当であるとして何とかその場をしのぎ、その後、会社としてSNSの公式アカウント上で中国政府の方針に反する意図はないと訴えました。

 

しかし、中国のネットユーザーからは「欧米の企業は中国経済の恩恵を受けているのに、なぜな反中的な主張を繰り返すのか」「もう二度とディオールの商品は購入しない」「香港でだけで商売をすればいいのに」など厳しい批判の声が上がってしまったのです。

 

これまでも、有名海外ブランドのヴェルサーチェ(VERSACE)や、コーチ(COACH)などが、香港や台湾を独立国家かのようなデザインの商品を販売したとして、中国政府やネットユーザーから批判を受け、その対応に追われてきました。

 

 

欧米の一流ブランドが次々と香港問題に巻き込まれている今、日本も決して対岸の火事ではないことを意識し、香港の問題には慎重に対応してもらいたいと思います。