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バレーボール女子の待遇を巡り、性差別騒動へと発展

現在日本でワールドカップ女子バレーが行われていますが、中国代表はこれまで8戦8勝と好調な成績で勝ち進んでいます。そんな中、女子バレー選手の待遇について、男子との差が大きすぎるのではないかとの議論が持ち上がっているようです。


きっかけはSNS上にあげられたネットユーザーの投稿でした。その投稿には、「中国バレーボール女子代表が、札幌から飛行機で次の試合会場の大阪に移動しているが、待遇があまりにひどい。身長が180㎝~190㎝という選手が大半を占めているのにも関わらず、座席はエコノミークラス。しかも3時間の移動中、機内で食事も出されなかった。気温差が大きい場所に移動し、身体への負担も大きいのに、なぜこんな扱いを受けているのか。連勝して成績も残しているのに。代表選手の待遇は成績によって決めるべきだ」という言葉とともに、プライベートジェットで移動する男子サッカーの代表選手たちの写真がアップされていました。

 

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SNSに投稿された写真》


中国ではこの投稿が大きな議論を呼び、「男子サッカーの代表は大した成績も残せていないのに、ここまで待遇が異なるのはおかしい」、「中国はサッカーもバスケもバレーも女子はメダルを獲得したことがあるが、男子はメダルを獲得したことがない。にもかかわらず、この扱いの差は確かにおかしい」などの批判や疑問のコメントが殺到。男子代表と女子代表の待遇に違いがあるのは、その根底に性差別意識があるのではないか、という議論が高まってるのです。


もちろん、こうした待遇の違いには商業的な事情もあります。中国サッカー(スーパーリーグ)はこの数年、大手企業がチームのスポンサーとして参加するようになり、海外から大型選手も獲得。元ブラジル代表のオスカールやフッキ選手レベルであれば、その年俸は25億円~30億円にまで達します。当然、その流れは代表戦にも波及しており、そのため、男子サッカーについては破格の待遇が与えられているのです。


中国では現在、バレーボール協会や管轄当局に抗議しようと、ネットユーザーたちが呼び掛けています。性差別問題にまで発展してしまった今回の出来事。当面収まることはないでしょう。