香港デモに日本人が巻き込まれる、武力鎮圧近づく

中国網易新聞（11月12日付け）は、昨日香港を旅行中の日本人が香港の大規模デモに巻き込まれ、頭部に負傷を負ったことを報じました。香港大規模デモに日本人が巻き込まれるのは初めてとして、日本でも各メディアで報じられています。

《中国メディアが報じた日本人負傷のニュース》

香港大規模デモについて、中国政府はすでに“暴徒によるテロ行為”であると断定しており、国営メディアなどでは香港警察による武力行使を肯定的に報じています。その一方、中国国内では、今月死亡した香港科技大学の学生の事件や、香港当局による実弾の発砲などショッキングな報道はほぼ伝えられていません。

断片的に香港デモについて報じる中国メディアですが、今回日本人がデモに巻き込まれ負傷した事件については、日本のネットユーザーの声を大きく報じ紹介しています。特に、「すでにデモではなく暴動だ」「日本人も暴力の被害者となってしまった」というコメントを紹介しています。こうした背景には、「外国人までもが香港暴動に巻き込まれ被害を受けた」という論調にすることで、デモの武力鎮圧への正当性を高めたい思惑があると考えられます。

とは言え、一部のデモ隊が市民の身体にガソリンをかけ火をつけるといった凶悪な犯罪行為が起きていることも確かです。

すでに話し合いでの解決が不可能となった今、中国・香港政府は軍による出動の機会を伺っています。これまで香港デモに同情的だった海外世論が変わった時こそ、本格的な鎮圧が行われるのです。