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新型コロナウイルスをきっかけに、未解決事件が解決へ

新型コロナウイルスの猛威が世界に広がる中、中国では新型コロナウイルスをきっかけに、未解決事件が解決するという珍しい展開を見せています。浙江省では、7年間行方不明だった16歳の少女が発見されたことが分かりました。


浙江省金華市では先日、市内に設けられた新型コロナウイルスの検査場に突然、1人の少女が慌てて駆け込んできました。検査場にいた地元警察によると、当時、この少女は寝間着に裸足という状態で髪の毛を振り乱し、検査場に駆け込んできました。


少女は「父親に殴られている」と検査場の職員に伝えたため、虐待の疑いで地元警察はすぐにこの少女の自宅を捜索しました。警察が少女の父親から事情を聞こうとした際に、不審な点があったため、この少女と父親に対し警察署で取調べを行いました。

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《誘拐犯の男》


少女は警察に対し、驚くべき証言を行うのです。少女は自分が7年前の9歳の頃に誘拐されたことを伝えたのです。少女の話によると、2013年当時、小学生だった時に、路上で男にケーキを買ってあげると声をかけられ男の車に乗ってしまい、そのまま男の娘として育てられたと言います。少女は、誘拐犯の男の下で7年間一緒に生活をし、偽の戸籍を利用し小学校まで通っていました。男は日常的に暴力を振るい少女の精神を支配していたため、少女は周囲に助けを求めることが出来ませんでした。


今回の新型コロナウイルスをきっかけに、自宅近くに検査場が設けられたことから、少女は勇気を振り絞り検査場に駆け込むことができたのです。警察はすぐに少女の実の母親を探し出し親子は7年ぶりに再会を果たすことが出来たのです。誘拐犯の男は今後厳しい取り調べが行われることとなります。

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《7年ぶりの再会を果たした親子》


中国では先日、28年前に南京市で発生した未解決事件の女子大生殺害事件が突如として解決を迎えました。解決のきっかけとなったのは、新型コロナウイルスの感染検査でした。中国の警察では、新型コロナウイルスの感染検査を行う際に、市民のDNA情報を過去の未解決事件で検出された犯人のDNA型と照合していたのです。


現在、中国では外出の際や、マスクの購入、感染検査の際には身分証の提示などが必須となっています。こうした厳重な防疫体制は犯罪者にとっても戦々恐々な存在となっているのです。今後もこうした未解決事件が意外な形で解決を迎えるかもしれません。