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新型コロナウイルスによる経済ショック、リーマンショックより深刻

中国では新型コロナウイルスの感染拡大によって、飲食業・観光業・ショッピングモール・小売業など多くの分野で経済的な影響が出始めています。中国の一大経済都市である広東省では、商店を営む店主たちがテナント料を巡り、商業ビルの所有者と衝突する場面が見られました。

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《テナント賃料を巡りデモが起こった現場の様子》


衝突があったのは、広東省広州市にある「新中国大厦・服装城」というファッション関連のテナントが多数入居するビル。ここで昨日5日、アパレル用品を販売する店主たちが、ビルの賃貸料を巡り、ビル内でデモを行ったのです。店主たちは、「2月の賃料は返還、3月は無料に。賃貸料の値上げは認めない」と書いたプレートを持ちビル内を行進しました。


現在、中国全土で行われている外出自粛の影響が、景気の悪化という形で現れつつあるのです。特に飲食業界や観光業界では、春節の連休期間中の売り上げが年間の売上高の20%~30%を占める企業も多く、新型コロナウイルスの影響によって閉店や倒産を余儀なくされるというケースも増えています。


中国国家統計局は2月29日、景気の指標を指し示すPMI(購買担当者景気指数)データを発表し、2月のPMIが35.7%まで落ち込んだと発表しました。新型コロナウイルスの影響で、1月から14.3%も下降したのです。この数値はリーマンショックが発生した2008年を下回るもので、中国はすでに深刻な新型コロナウイルス不況に突入した、と言っても過言ではありません。


今後、ウィルス感染が収束に向かうにつれ、世界経済の落ち込みも徐々に明らかになっていくでしょう。日本でもすでにホテルや旅行業界で倒産を余儀なくされる企業が出始めています。中国の不況がすでに日本にも影響を及ぼし始めているのです。


今後、新型コロナウイルスによる世界的な経済不況をどのように乗り越えていくのか。世界各国との連携が求められます。