周来友ブログ

周来友オフィシャルブログ

洪水被害が深刻化する中国、市民のモラル崩壊

中国では今も都市部地域が新型コロナウイルスの脅威に晒される中、内陸部や南部への洪水の影響が深刻化しています。各地で被害が報告され、被災者は今月4000万人を超える見通しです。経済損失は既に1.3兆円に達し、今後被害はさらに拡大する見通しです。


そんな中、建国以来最大の被害に襲われている被災地で、災害時のモラルを問われる行為があったと中国地元メディアが報じています。


連日続く暴雨の影響で、市内各地で河川の決壊が確認されている安徽省合肥市。同市の高新区では、上流にあるダムが放水を行った影響で、ダムや上流域から大量の魚が流れてきたことから、地元市民が氾濫する川で魚を捕る姿がメディアに報じられました。報道の映像を見ると、濁流の中、数百人が魚採り用の網を手に川に入っている様子が見てとれます。

 

f:id:zhoulaiyou:20200728230955j:image

f:id:zhoulaiyou:20200728230959j:image

f:id:zhoulaiyou:20200728231004j:image

《幼い子供を連れている親の姿も確認されている》


現地メディアによると、川の付近には魚を捕るためにやってきたとみられる自家用車も大量に違法駐車されており、当局が対応に追われています。

 

f:id:zhoulaiyou:20200728231035j:image

 

憤りを感じるほどモラルが崩壊している市民のこうした行為に対し、中国国内のネット上にも「命よりも魚を獲る方が大切なのか」「突発的にダムの放水が行われたり、鉄砲水が襲ってきたら、全員流される可能性がある」「こういうモラルのない人の命を救うために救助隊の人たちが犠牲になったら許せない」など、厳しいコメントが多く寄せられています。


建国以来の深刻な洪水に見舞われる中、中国各地では軍や消防、警察が必死の救助や対策を行っています。こうしたモラルの崩壊はその努力を無にするだけでなく、さらなる被害を招く可能性があるのではないでしょうか。