中国の洪水被害さらに拡大か、今後台風被害も
中国内陸部で連日続いている豪雨とそれによる洪水被害は、日に日に深刻な事態となっています。長江上流にある世界最大のダム・三峡ダムでは、本日午前10時の段階で入水量が毎秒5万立方に達し、凄まじい速さで水かさが増しているといいます。
《三峡ダムで行われた放水》
洪水の被害が特に深刻な重慶市では、武隆区の水位が190センチを超え、市当局が4階より下の階に住む住民に避難の準備を呼び掛けています。
中国の上下水道を管轄する水利部によると、6月から内陸部や南部を中心に降り続けた暴雨の影響で、250の河川が洪水。その河川の93%が集中する広東省、広西チワン族自治区、貴州省、湖南省、湖北省、江西省、四川省、重慶市、安徽省などの地域で特に深刻な影響出ています。
被害は今も拡大していますが、水利部はこのほど、7月〜8月、状況がさらに悪化する恐れがあると発表しました。この時期は台風が頻繁に起きるため、黄淮(安徽省、河南省、湖北省、江蘇省)などの地域で今後、台風による被害も発生するというのです。
暴雨による河川の氾濫や決壊によって、多くの被害が出ている中、更に台風も近づいている中国。その被害は、新型コロナウイルス以上のものとなるかもしれません。