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新型コロナ、洪水に続き中国でバッタによる農業被害が拡大か

新型コロナウイルスによる感染拡大、そして洪水被害によって壊滅的な影響を受ける中国ですが、ここへきてバッタやイナゴによる農業への被害も拡大しています。

 

中国雲南省林業草原局は本日10日、雲南省普洱市(プーアル)の農地などに大量のバッタが侵入していることを発表しました。当局によると、バッタはこれまでに1000万㎡という広大な農地への侵入が確認されており、今後雲南省の農作物など農業産業に壊滅的なダメージが現れることを伝えています。


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バッタは現在も拡大を続けており、今月から9月にかけて被害が大きくなっていくだろうとしています。同市では現在、500台のドローンを活用し農薬の散布などを行い被害を最小限に食い止めるための対策が採られています。今回のバッタは孟宗竹や、マダケ、水竹など竹類の直物なども好んで食べることから、農作物だけでなく竹産業にも被害が拡大していくことが予想されています。中国では建設現場の足場には現在も竹を利用することが多いため、建設業などへの影響も懸念されています。

 

現在、雲南省を襲っているバッタは中国由来のバッタなのですが、今後アフリカ由来のサバクトビバッタが中国に侵入することも懸念されているのです。すでに4000億匹という大量のバッタが中国を目指し、砂漠を移動していることが報じられています。サバクトビバッタ雲南省を目指し、いくつものグループで移動しており、雲南省ではこれまでに2000億円規模の対策費を投じ、数千人規模の専門人員の育成や120カ所の監視施設の設置などを行っています。


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今回の洪水の影響やバッタの影響で中国では特に農業産業へのダメージが深刻化していくことでしょう。中国産農産物を多く輸入してきた日本にとっても今後、価格面などでその影響が表れてくるのではないでしょうか。