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アンパンマン暴力議論、中国でも

先日、メディアやネット上で「アニメ・アンパンマンは教育上、好ましくない」といった議論が持ち上がったことは記憶に新しいと思います。アンパンマンはパンチで敵を撃退するのですが、これが暴力的であるため子供に悪影響を及ぼしているというのです。実は今、中国でも同様の問題が起こっており、その責任の所在についてメディアも大きく報じています。本日は、実際に起きたいくつかの事件についてご紹介しましょう。


中国ではこの数年で国産漫画・アニメが急成長し、多くの子供向け作品が誕生していますが、一方で作品を観た子供が作品内の登場人物を模倣し、危険な行為をしてしまう事件が相次いで発生しています。

 

2017年3月、中国ウルムチ市では5歳の女児が11階のマンション自宅の窓から転落し、重体となる事件が発生しました。女児はよく観ていたアニメの中に傘をさして空中を飛ぶキャラクターを真似て傘をさし、自宅の窓から飛んでしまったのです。

 

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《こうしたアニメを観て飛び降りてしまった子供の両親》


2016年11月には幼稚園に通う女児がアニメの1シーンにあった首吊りの様子を再現しようと自分の首を縄で締め上げてしまい、病院に搬送される事件が起きました。さらに同年、10歳の女児が人気アニメに出てくるキャラクターを真似て、電気のこぎりで5歳の妹の顔を切って重傷を追わせてしまう事故も発生、メディアに大きく報じられています。


この他にもアニメのキャラクターを真似した児童が自ら手の指を斧で切断する事故や、大火傷をする事故も起きました。


中国では今、こうした事故が起きてしまう原因がアニメにあるのか、それとも親の教育にあるのかが大きな議論となっているのです。中国メディアは、「アニメはあくまで空想の世界であり、親としては子供にそれをしっかり理解させる義務があるのではないか」と報じています。もちろん子供が観るアニメであからさまな暴力描写などはいけないことですが、観せる自由があれば観せない自由もあるのです。皆さんは今回の問題、どのように感じているでしょうか?