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物言えば唇寒し秋の風

昨日もお伝えした通り、本日は中国の建国70周年(国慶節)。北京の天安門広場で1万人を超える軍隊が参加した過去最大規模の軍事パレードが行われるなど、国全体が盛り上がりを見せています。習近平国家主席も本日行った演説で、「如何なる力も中国を脅かすことは出来ない」と大国となった自信をのぞかせました。そんな中、今回の国慶節に関連し、1人のネットユーザーが逮捕されていたことが分かりました。

 

中国メディアによると、このネットユーザーはSNSのグループチャットで今回の国慶節の式典に対し、「こんなのを観て何が楽しいのか理解できない。戦闘機や大砲を見るくらいだったらいっそのことぶっ放しちゃえば面白いのに」などと発言。さらに祖国を「大日本帝国」と表現するなどしたため、当局に通報されてしまったのです。


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通報されたのは24歳の男性で、国家に対する侮辱的な発言や、軍への挑発的発言が、《治安管理処罰法》26条の侮辱行為に当たるとみなされ、警察当局に逮捕されました。男性は今後7日間拘留されることとなり、国慶節の連休を全て留置所で過ごすこととなってしまいました。


このニュースからも分かるように、今の中国では国家を侮辱する発言は例え冗談であっても通報されれば逮捕されてしまうのです。こうした事件を見ていると、テクノロジーや経済、軍事力の拡大を加速させ、愛国心教育を強化する中国に、いろいろな意味で恐ろしさを感じる人も多いのではないでしょうか。