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中国で相次ぐ日本人の逮捕、国営メディアが異例の逮捕映像公開

今年9月、北海道大学に勤める40代の大学教授が中国で逮捕されていたことが明らかになりました。報道によると、防衛省シンクタンクや外務省にも勤務した経験があるというこの教授。中国当局は具体的な逮捕の動機を明らかにしていませんが、中国メディアは中国国内でスパイ行為を行っていたと伝えています。

 

この数年、複数の日本人がスパイ行為で逮捕勾留される事件が相次いでいる中国。実はスパイ行為によって逮捕されているのは日本人などの外国人だけではありません。このところ、自国民までもがスパイ行為を理由にたびたび逮捕されているのです。

 

本日、中国国営テレビCCTVで中国政府高官だった男の逮捕が報じられました。しかも、その逮捕の瞬間の映像が放送されるという異例の報道だったことから、大きな注目が集まっています。CCTVが報じたのは、中国政府で外交関連の部署にいた張向斌という高官の逮捕劇です。

 

この人物は96年、某国にある中国大使館に派遣されていました。ところがその際、同国の外交官から高額な謝礼と引き換えに、中国の外交機密資料などを渡していたのです。

 

 

 

 

《スパイ容疑で容疑者逮捕の瞬間の映像を報じた国営テレビ》

 

 

報道によると、張向斌は2008年に政府の職を辞め海外に移り住みますが、この時も職場のパソコンから5200もの中国の機密資料を違法にダウンロードし、国外へ持ち出したといいます。

 

そして2016年、中国国内にいたところを中国当局に逮捕され、スパイ行為の容疑で実刑判決を受けることになったのです。さらに報道では、海外に隠し子が2人いるといったことも伝えています。

 

国営テレビによるこうした異例の報道と共に、国営メディア・人民日報は本日付で、《国家安全宣言》と題した社説を発表し、スパイ活動を行う外国の諜報機関を厳しく取り締まっていくことを明らかにしました。

 

 

中国へ仕事や旅行で訪れる方も多いと思いますが、あらぬ疑いをかけられないためにも、むやみに軍事基地に近付いたり、軍事基地や当局者にカメラを向けたりしないよう注意してほしいと思います。