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世界の美しい顔ランキングに、台湾国旗問題

毎年アメリカの映画評論家・TC Candlerが独自に発表している「世界で最も美しい顔100人ランキング」。これまでに日本からは、石原さとみさんや桐谷美玲さんなどがランクインし、話題となってきました。昨年には台湾出身で韓国初のガールズアイドルグループ・TWICEのツウィ(周子瑜)さんが1位に輝き世界的にも非常に話題となりました。
 


ところが、こうしたランキングにも中国と台湾の政治的対立が反映されるようになってしまっているようです。昨年までのランキングでは、台湾出身者がノミネートされると、台湾が国旗として定める“青天白日満地紅旗”を国籍として表示していました。しかし、今回公開された広告映像には、台湾出身のノミネート者の国籍表示が全て中国の国旗に統一されていたのです。そのため、台湾のネットユーザーからは運営者に対し、抗議の言葉を向ける者が相次いでいます。
 
 
運営者のTC Candlerは昨年、「アジア地域における国旗表示について、“一つの中国の原則”に基づき、如何なる分裂行為も行わない。台湾出身のノミネート者に中国の国旗である“五星紅旗”を使用することは理にかなっている」と、公式声明を発表しました。
 
台湾統一を最重要課題として掲げてきた中国にとって、台湾が国旗と主張してきた“青天白日満地紅旗”の存在は、一つの中国原則を揺るがしかねない危険なものなのです。TWICEのツウィ(周子瑜)さんが2016年、“青天白日満地紅旗”を手に韓国のテレビに出演した際には、中国のメディアやネットユーザーが一斉にツウィさんをバッシングし、最終的にツウィさんが涙ながらに公開謝罪を行う出来事も起こっていました。
 
台湾をどのように表記するかという問題については、各国航空会社も対応を迫られてきました。日本の航空会社は、中国や台湾については国名表記を取り止め、都市名表記で統一し、中国と台湾のどちらにも配慮することで落ち着きました。今後、さらに激化していくことが予想される中台政治対立。今後、企業だけでなく一般市民も踏み絵を迫られる場面が出てくるのかもしれません。