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中国がブータンとの国境に新たな村を建設、その目的とは?

大統領選挙が終了した今も、不正選挙を主張するトランプ大統領が法廷闘争を始めるなど、アメリカの政局は混迷を極めていますが、そうした不安定な米国の国内情勢に乗じ、中国が周辺国への圧力を強めています。
 
今年に入り、カシミール地方の国境を巡るインドとの衝突が激化している中国ですが、その後マイクロ波を照射するなどしてインド軍の一部を撤退させました。そして今、国境周辺の支配権をさらに強化するための新たな一手を打とうとしているようです。
 
中国チベット自治区シガツェ市に位置し、海抜4000メートルの高地にあるドモ県でこの度、新たな村が建設されることとなりました。新たに作られた村は“龐達村(ほうたつ村)”と呼ばれ、すでに、27戸・124名の中国市民が同村への移住を初めています。
 
 
 
 
この龐達村、建設されたのはブータンとの国境からわずか2キロの位置でした。ブータンに国境保護や外交政策の指導を行ってきたインドにとっては、かなり神経をさかなでられる村の建設と言えるでしょう。
 
今回の中国側の動きについて、インド国内のメディアは「中国はブータンとの国境に新たな村を建設することで、同地域での支配権を強化するつもりだ。ブータンの国境保護に責任を負っているインド政府は、今後同地域への介入を迫られるだろう」と報じています。
 
中国には本来、インフラ整備が行われていない高地に敢えて新しい村を建設するメリットは何もありません。つまり、ブータンとの国境地域の支配権強化がその真の目的であることは明白です。
 
周辺国への圧力を強め、政治が混迷を極めるアメリカがどのような動きを示すのかを観察する狙いもあるでしょう。南シナ海尖閣列島周辺で海洋進出を強める中国。日本はインドやブータンの国境周辺におけるこうした中国側の動きを分析し、自国の防衛に生かさなければなりません。