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桜木元議員への無期懲役判決、過去にはジャッキーの息子も中国で逮捕

2013年10月31日、中国広東省広州市の白雲空港で、元愛知県稲沢市議の桜木琢磨氏(76)が覚醒剤の入ったスーツケースを所持していたとして当局に逮捕されました。桜木元議員のスーツケースに入れられていた女性用厚底靴23足から3キロを超える覚せい剤が見つかったのです。

 

中国当局の発表によると、2013年10月29日、広州市白雲区内のホテルに滞在していた桜木元議員は、ビジネスパートナーのマリ人男性の依頼を受け、この覚醒剤の入ったスーツケースを日本に運ぼうとしていました。

 

桜木元議員はこれまで当局の取り調べに対し、『知り合いから頼まれたもので中身については知らなかった』と一貫して無罪を訴えてきましたが、本日8日、広州市中級人民法院(地裁)で開かれた裁判で無期懲役の判決が言い渡されました。

 

 

 

 



判決が言い渡されるまで、異例とも言える5年もの歳月が費やされた今回の裁判ですが、その背景には、桜木元議員が公人であり、尚且つ高齢者であったことから、75歳以上には死刑を適用しないという中国の国内法を適用すべく、当人が76歳になるまで判決を先送りしていたという事情があります。

 

この数年、中国では複数の日本人が麻薬や覚醒剤を密輸したとして死刑判決を言い渡され、そのまま執行となりました。中国政府がこのように厳しい態度で違法薬物に臨んでいる背景には、中国が清朝時代、イギリスの策略によって国内にアヘン中毒者が急増し、その結果国全体が疲弊したという歴史があります。そうした過去の教訓が、中国政府の厳格な取り締まりに繋がっているのです。

 

中国では、違法薬物が原因で逮捕された芸能人も少なくありません。2014年、ジャッキーチェンの息子、ジェイシーチェンが中国で逮捕された事件は皆さんも記憶に新しいのではないでしょうか。ジェイシーチェンは、中国滞在中、大麻を所持していた容疑で北京当局に逮捕されました。そしてその後、ジェイシーチェンは2015年1月、北京の裁判所で6か月の懲役刑という実刑判決を言い渡されています。この時、彼が死刑判決を回避できたのは、所持及び使用のみだったためと言われています。

 

 

一方、桜木元議員は上告すると見られており、その行方に中国メディアも大きく注目しています。