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中国マラソン大会でまたしてもトラブル、国旗男が選手に近づき危険行為

中国のマラソン大会ではなぜ毎回トラブルが発生してしまうのでしょうか。今月15日、中国深セン市で開催された男子マラソン大会で、ゴールしたばかりの男子選手に、中国国旗を持った中年男性が近き肩を掴むと、無理矢理後ろに引き倒そうとしました。
 
被害に遭ったのは中国男子マラソンの有名選手・鉄亮選手。同選手が2時間21分17秒という好成績でゴールした直後の事でした。両手で中国国旗を広げ、鉄選手に近づいてきたこの男性。鉄選手は当初、その行動をそれほど気にしていませんでした。ところが次の瞬間、中国国旗を無理矢理、鉄選手の身体に掛けようと肩を強く引っ張るような行為に出たのです。映像を見ると、その危険な行為に鉄選手が思わず男の手を振りほどこうとしていたことが分かります。幸いこの男はすぐにマラソン大会の関係者の制止を受けましたが、危険な行為であったことは言うまでもありません。
 
《国旗男は無理矢理、選手の肩をつかむなど危険行為を行った》
 
ラソンなど長時間走り続けた人の動きを急に止めたりすることは、心臓に大きな負担をかけることになり、死に至るような事故に発展することもあります。大会組織委員会が発表したところによると、この男性はマラソンに参加していた一般ランナーでしたが、途中体調不良により棄権。その後地下鉄でゴール地点まで移動し、ゴールする選手たちを見届けようとしていたと言います。
 
男性は事件後、組織員会に謝罪文を提出しており、そこには「ゴール地点で選手たちを見ているうちに興奮してしまい、思わず持参していた中国国旗を持ってゴール線の内側に侵入してしまった。国旗を身に纏った選手たちと写真撮影することで、愛国心を表現できると思った。一人の中国人として中国人であることを誇りに思い、祖国、そして国旗を愛していることを理解してほしかった。大会組織委員会に対しては迷惑をかけてしまい申し訳なかった」と、今回の行為の理由が詳細について書かれていました。
 
今回の件を受け、中国のネット上には「またマラソン大会で危険行為か!抑止のためにも逮捕していいんじゃないかな」「被害を受けた選手に謝罪すべきなのに愛国心を言い訳にして、大会委員会にだけ謝罪している。全然反省していない」など、男性の行為には厳しい非難の声が多く寄せられています。
 
同様の事件はこれまでも多数発生しており、国営メディアも厳しく非難しています。先月の上海国際マラソン大会では、バイクに乗るランナーが出現するなどトラブルが続く中国のマラソン大会。来年、日本で行われるオリンピックマラソンでは今回のような出来事が起こらなければよいのですが・・・。