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中国でネットワークビジネス組織による犯罪が増加、奇跡的救出劇が

個別にどことは言いませんが、皆さんの中には、ネットワークビジネスの企業から、無理矢理会員になるよう迫られたり、商品を送り付けられたりして嫌な気持ちになったことがある人も多いのではないでしょうか。実は中国でも今、悪徳ネットワークビジネスが大流行しており、中には監禁事件や殺人事件にまで発展することも珍しくありません。そんな中、中国でネットワークビジネス組織に監禁された若者6名が意外な方法で救出され話題となっています。
 


湖南省株洲市で先日、高層ビルの一室から大量の紙幣がばら撒かれる出来事があったのですが、何と、そのばら撒かれた紙幣の表面に、「助けて!」「○○(住所)に監禁されている!」「警察を呼んで!」と言った救助要請の言葉が書かれていたのです。通報を受け駆け付けた警察は、すぐに紙幣に書かれていた住所に突入し、この部屋に監禁されていた6名の若者を救出。さらに、17名を監禁罪の容疑で逮捕しました。
 
 
監禁された被害者の一人の男性の証言によると、ビルの一室に監禁され、ネットワークビジネスの事業者から会員になることを強要された、と言います。さらに、組織のメンバーから1.4万元(約22万円)を支払うよう求められていたというのです。犯人たちが寝静まった後、偶然所持していた紙幣に救助を要請するメッセージを書き綴り、部屋の窓から地上に抛ったというこの男性。スマホ決済が主流となっている中国では、現金を持ち歩く珍しい少数派と言えます。しかし偶然持っていたその紙幣が、この男性の命を救ったと言えるでしょう。
 
中国では2018年、天津市内で活動していたネットワークビジネス組織が、強引な会員集めの末、複数の人々を監禁、暴行を加えるなどし、9年で155名もの人々を殺害するという事件も発生しています。皆さんも怪しい誘いには十分注意してください。