中国東北部で次々とクラスター感染、スーパースプレッダーの存在も
新型コロナウイルスの封じ込めに成功したかに見えた中国ですが、今年に入り河北省を中心に毎日3桁の新規感染者数が確認されています。政府は健康コードなどによって感染拡大を抑えようとしていますが、最近になって無症状感染者がスーパースプレッダーとなり、81人を感染させていたことが判明しました。
吉林省衛生健康当局は今月16日、公主岭市内にある健康SPA施設で大規模なクラスター感染が発生したことを明らかにしました。
無症状のままコロナに感染していた指導員が健康SPA施設でスポーツレッスンを実施したことから、この施設内のスタッフやレッスン参加者が次々と感染。施設関係者の家族も検査で相次いで陽性となり、2段階でのクラスター感染が発生していたことが分かったのです。これまでにこの無症状感染者から、少なくとも81名が感染。クラスター感染の現場となってしまった施設では、現在消毒作業が行われています。
中国では昨年12月から今月にかけ、特に東北部で度々クラスター感染が報告されています。大連市政府は今月3日、1名の感染者から32名が感染するクラスターが発生したことを発表。同日、同じ東北部の瀋陽市でも1名から21名が感染するクラスターが発生していました。
大連市政府は想像以上にクラスター感染の速度が速かったことを挙げ、注意を呼びかけています。寒気に襲われる東北部では、空気が乾燥していることもあり、クラスター感染が発生しやすい状況になっているのでしょう。