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“ヒトヒト感染”を抑えた中国、“モノヒト感染”への対策が課題

新型コロナウイルスの感染者が増加し、“ヒトヒト感染”を防ぐため、マスクの着用が日常風景となった日本。東京都では本日、新規感染者が過去最多となる621人に達し、“Go To”事業を巡る政府と東京都医師会の対立も一段と深まっています。一方、モノから人への感染が確認された中国では、“モノヒト感染”を防止する新たな施策がスタートしました。
 
中国湖北省で今月10日から、海外から輸入された冷凍食品の包装袋に、追跡調査を可能にするためのQRコードを記載することが義務付けられたのです。中国メディアによると、湖北省のスーパーに並ぶ輸入冷凍食品の包装袋には、産出国や検査番号、PCR検査の情報などが記録されたQRコードが貼られ、万が一、冷凍食品による感染が確認された場合、追跡調査ができるようになっているといいます。
 
 
 
冷凍食品から新型コロナウイルスに感染するのか、というにわかには信じ難い情報ですが、実は中国では実際に冷凍食品から新型コロナウイルスが検出されるという出来事があったのです。今年6月には北京市で、食品関係の仕事に従事していた従業員とその関係者が感染、クラスターが発生しましたが、北京市政府の発表から、その従業員が扱っていた輸入冷凍サーモンの包装袋などから、新型コロナウイルスが確認されたことがわかっています。
 

 
 
 
さらにその後、アルゼンチン産やブラジル産の牛肉、マレーシア産タチウオ、輸入冷凍タラなどの包装袋からも新型コロナウイルスが検出されました。日本でも、他社との接触が全くない人が新型コロナウイルスに感染するという出来事がありましたが、背景には“モノヒト感染”があったのではないかと考えられます。
 
たとえヒトヒト感染が抑えられたとしても、日本も今後、モノヒト感染への警戒を高めていかなくてはなりません。その抑制策として、こうした中国の取り組みも参考になるのではないでしょうか。