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健康コードアプリを巡り男を逮捕、最高で死刑判決も

中国で新型コロナウイルスの感染拡大防止に大きな役割を果たしている“健康コードアプリ”。国民一人ひとりの感染状況を赤(感染者)・黄色(濃厚接触者)・緑(健康)の3色に分類するもので、これにより国民の行動を管理、規制してきました。
 


 
ところがこのほど、その健康コードアプリを巡り、逮捕者が出る事件が起きてしまったようです。浙江省杭州市の公安当局は今月17日、市内に住む41歳の男を社会秩序および感染予防管理業務を撹乱した容疑で逮捕したと発表しました。
 
地元メディアによると、逮捕された男は、健康コードアプリに酷似した“健康コードアプリ・デモ版”という名の自作アプリをアプリストア上に公開し、誰でもダウンロードできるようにしていました。
 
男が自作したこの“健康コードアプリ・デモ版”。すでに数千人がダウンロードしたと見られますが、問題は見た目が正規アプリと全く同じありながら、健康状態を示す3色の色分けを利用者が自由に切り替えることができるという点です。このため、同アプリを利用すれば、感染者や濃厚接触者でも健康な人と同じように自由に移動できるようにってしまい、感染の更なる拡大を招きかねません。
 
今回の事件について専門家は、万が一この偽アプリをきっかけに感染者が重症化したり死亡したりするようなことになれば、犯人に無期懲役、又は最高で死刑が科せられる可能性もあると指摘しています。
 
一方、医療系企業がPCR検査を巡り強制捜査される事件も発生しています。捜査の対象となった“済南華曦医学検験有限公司”は今月12日、河北省政府から委託された314987人分のコロナのPCR検査の結果が全て陰性だったと報告しました。ところが、実際には検査漏れがあり、最終的に3名が陽性だったことが明らかとなったのです。現在、地元当局がなぜ検査漏れが起こったのかについて捜査を進めています。
 
 
 
 
再び感染がじわじわと広がりつつある中国。新型コロナウイルス関連での逮捕者も今後増えていくのではないでしょうか。