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Tiktokに続き“快手”が大ヒットの予感!日本企業にとっても新たな販路開拓の武器となるか

日本の若者や芸能人を中心に人気を集めているショート動画アプリ・TikTok。アクティブユーザー数は月間12億人と、世界規模で急成長を続けています。実はTikTokの最大のライバルとされる中国発の超人気ショート動画アプリ・快手(クワイショウ)が、コロナ禍の中、大きな躍進を見せています。

 
中国北京市に本社を置く“北京快手科技有限公司”は、2011年にGIF画像を作成・共有するアプリをリリースし、現在では動画共有だけでなく、ライブストリーミング機能も追加されるなど、現在では月間アクティブユーザーが約5億人と、TikTokに迫る勢いなのです。
 
中国メディア・網易(2月8日付け)は、快手が香港証券取引所で新規株式公開(IPO)を行い、公開株価の194%高を記録し、時価総額が日本円で19兆円に上ったことを報じています。 快手はテンセントを大株主としており、テンセントは21.57%の快手株を保有してきました。これまでにテンセントは4000億円以上の出資を行っており、今回快手が香港市場に上場したことで少なくとも3兆円以上の利益を得たことが伝えられているのです。
TikTokと快手、共にショート動画アプリサービスを提供していますが、実は事業収入の内容は大きく異なっています。TikTokの事業収入は主に企業などの広告収入、投げ銭の手数料であるのに対し、快手はEコマースと投げ銭の手数料が主な収益源となっています。
 
つまり、TikTokユーザーは自身の動画内に広告を置くことでその再生数に応じた広告収入を得るビジネスモデルとされているのに対し、快手ユーザーはショート動画を利用し企業から依頼された商品の宣伝などを行い、商品販売を通じ収益を手にできるのです。快手の人気配信者ともなれば、数千万人のフォロワーを獲得し莫大な収益を手にする者も現れます。2018年には4200万人のフォロワーを抱える人気配信者が、わずか18時間で1.6億元(約26億円)もの売上を記録しているのです。
今後、日本はもちろん世界規模で拡大を見せることが予想される同アプリ。化粧品などの美容関連商品はもちろん、コロナの影響で売上が落ちている各業界にとって、快手は新たな販路開拓の強い武器になるのではないでしょうか。