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米中戦争に備える中国、日本の役割

政治的対立が深刻化する米中ですが、中国国内のネット上では「アメリカとの戦争も辞さない」といった過激な意見も多くみられるようになってきました。核保有国である米中が全面戦争に突入するという可能性は極めて低いと考えられますが、中国では戦争を意識した取り組みが始まっているようです。


中国北京市共産党委員会の機関紙である北京日報は先日、各家庭で備えておくべき物資を一覧にした「家庭応急物資準備一覧」という名の文書を公布しました。


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一覧表には準備が必要な物資として「携帯電話などのバッテリー」「ラジオ」「緊急用ホイッスル」「毛布・タオル・ティッシュ」「火災用マスク」「ハサミ」「縄梯子」「常備薬」「ミネラルウォーター」「保存食」などが挙げられています。


さらに北京市政府は市内の要所に「空襲発生時の心得」という内容の注意事項を市民向けに発布。米軍による北京市攻撃を意識するような看板も見られるようになっています。


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こうした北京市の動きについて、シンガポール大手メディア「聯合早報」は、「米中が全面戦争に突入する可能性は低い」としながらも“アメリカと台湾間での国交樹立”“南シナ海での米中軍の突発的衝突”が起こった場合、戦闘行為に発展する可能性があると分析しています。今回の北京市の動きは、中国政府がアメリカに対し、「中国はすでに首都である北京で全面戦争への備えを進めている」という強いメッセージを送る意図があったと考えられます。


世界唯一の被爆国として多くの市民が犠牲となった日本。そして政治のカードに全面戦争を加えようとしている米中。その対立の中で、今こそ日本が重要な役割を果たすべきなのではないでしょうか。