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中国大食い動画の真実

先日もお伝えした通り、中国では食料危機に備えるべく、習近平国家主席直々に指示を出した「光盤行動」と呼ばれる食品ロス撲滅運動が始まりました。背景には、洪水被害による農業危機、そして新型コロナウイルスによる食糧供給リスクの高まりがあります。
 
昨今、中国では大食い動画がブームとなり、若者がテーブルいっぱいに並べた料理を平らげる動画が大量に投稿されてきました。
 



こうしたブームに対し中国当局は、これこそが食品ロスの元凶であるとし、厳しく批判。今月に入ると、こうした大食い動画が中国国内の動画投稿サイトから残らず削除されました。
 
実は、当局がわざわざ大食い動画に言及した背景には、食品を大量浪費する配信者の存在があったのです。
 
中国国営テレビCCTVはこの度、「大食い動画の真実」なる特番を組み、番組内で大食い動画がどのように制作されているのかを暴露しました。そこには大量の料理を食べているように見せかけて実際には全て廃棄していたり、口に入れた食品をバケツに吐き出している様子が映っており、まさに食品の浪費の実態があったのです。
 
 
 
食べ物がいつでも、いくらでも手に入る現代、食品のありがたみを感じる機会もすっかりなくなってしまいました。食べることが精一杯だった時代の中国を実体験している私からすると、食品ロスは非常に悲しく、腹立たしさすら感じることでした。中国で始まった今回の運動が、今後もずっと続いてくれることを願っています。