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マスク着用拒否、中国では逮捕者も

今月7日、釧路空港から関西空港に向かう格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションの機内で、乗客の男性がマスクの着用を拒否し、大幅な遅延が発生しました。SNSでも大きな話題となった男性のこの行為。航空法73条の「機内の秩序を乱す安全阻害行為」であるとして、男性は結局、航空機から降ろされています。
 
こうしたマスクを巡るトラブルは中国でも大きな社会問題となっており、中には傷害事件へと発展してまったものもありました。
 
今月3日、中国大連市内を運行している712番の市バスの車内で、乗ってきた乗客の男性が座席に座るや、着用していたマスクを外しました。バスの運転手からマスクを着用するよう注意された乗客は、心臓に疾患があり呼吸が苦しくなるため長時間は着用できないと説明しましたが、運転手は聞き入れてくれず、両者は言い争いになります。そして最終的に、乗客が運転手に殴りかかり、地元警察に逮捕されたのです。
 




 
さらに今月6日にも、同じく大連市の市営バス内で、女性客が運転手を殴る事件が発生しました。女性客は、マスクを着用せずにバスに乗車しようとしたところ、運転手に注意されカッとなり、運転手に暴言や暴行を働いたのです。この女性もその後、駆け付けた当局者に逮捕されました。
 
 
 
 
では、中国ではマスクの着用をどのように規定しているのでしょうか。中国政府は職業と場所に分けてマスクの着用を定めています。
 
マスクの着用が義務付けられている職業は、【医療関係者・運送業者・保安員・飲食店従業員・交通機関従事者・学校教職員・高齢者施設従事者】。場所については【会議室・工場・ショッピングモール・スーパーマーケット・映画館・交通機関】となってます。しかし例外も多く、呼吸器疾患のある人・持病のある人・子供については、マスクの着用を慎重に行うようになっているのです。
 
密閉空間や、不特定多数の集まる場所でマスクを着用していない人を見ると、ついつい注意をしたくなってしまいますが、何か特別な事情がある可能性を考えると、結局何も出来ません。とは言え、果たしてマスク着用の要否まで、政府や当局が規定していくしかないのでしょうか。