中国で違法代理出産ビジネスが急増！新型コロナウイルスの影響も

新型コロナウイルスの期間中、観光業や飲食店を始め、多くの業種が経済的損失を被ってきました。しかしその一方で、闇ビジネスで暴利を貪る者もあるようです。

 

香港メディアはこのほど、新型コロナウイルスが猛威を振るう中、中国で違法な代理出産ビジネスが拡大していると報じました。中国では、「人類補助生殖技術管理方法」という法律によって、代理出産が禁止されています。

 

しかし、メディアの取材に応じた代理出産の違法仲介業者によると、新型コロナウイルスの発生後から代理出産に関する問い合わせが増加、この4ヶ月で予約件数は昨年同期比で70％増の400件を超えたといいます。

 

《信じられないが中国では街中にも代理出産の顧客を募集する貼紙を目にする》

 

背景には、コロナの影響によって職を失う女性が増えたことがあります。経済的に困窮した女性が収入を得るため、高額な報酬を得られる“代理出産”に手を出してしまうのです。代理出産の違法仲介業者の多くはSNSやネット広告などを駆使し、代理出産を希望する顧客を開拓している一方、高額な報酬で代理出産をする若い女性を確保しています。

 

業者は病院と結託しているケースが多く、出生届など戸籍登録に必要な書類なども病院側が違法に作成していることが少なくありません。

 

取材を受けた業者は、1件あたり80万元（約1300万円）もの高額な費用で代理出産を請負っており、「各種費用を差し引いても30万元（約500万円）が利益として残る」と語っています。中国では、新型コロナウイルス拡大後も、日本のような給付金支給などの経済保障を行ってきませんでした。危険な違法代理出産が横行するのも、社会保障の欠如が大きな要因となっているのではないでしょうか。