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中国人民解放軍、対米開戦のシミュレーション動画を公開

新型コロナウイルスやファーフェイ・TikTokの排斥、香港・台湾・ウイグルの民主・人権問題などを巡り、米中政府の非難の応酬が止まりません。中国のSNS上では、強硬派世論による開戦主張の声も高まっています。
 
こうした中、中国人民解放軍東部戦区は公式SNSで、米中戦争をシミュレーションしたと思われる動画を公開しました。動画は「もし今日戦争が勃発したら」というタイトルで、人民解放軍の戦闘機が、グアムにある米軍基地と思われる施設を爆撃する様子が映っています。さらに動画には、「祖国よ、私はあなたのために死ぬこともいとわない」といった過激なメッセージまで加えられています。中国人民解放軍東部戦区がアップした今回の動画は、国営メディア・人民日報なども転載しており、国内の開戦ムードを更に盛り立てています。
 

人民解放軍が公開したシミュレーション動画》
 
ネットユーザーの中には台湾統一へ向けた動きだと見る向きが強く、「武力による台湾統一宣言だ」「これこそ我々が求めていた英雄である。祖国と人民を守る彼らこそ英雄だ」「祖国にこんなに強い軍隊があることが誇らしい。台湾統一も時間の問題だ」といった内容のメッセージが多く寄せられています。
 
中国人民解放軍は地域によって軍区が大きく分かれており、現在、東部戦区・南部戦区・西部戦区・北部戦区・中部戦区が存在しています。そして中でも、最も日本が意識しなくてはならないのが今回、開戦のシミュレーション動画を作成した東部戦区の部隊です。東部戦区は、アメリカ・日本・台湾への軍事対応を管轄しており、米軍への攻撃や尖閣諸島(中国名:釣魚島)の奪還、台湾武力統一などが最重要任務とされています。
 
東アジアのパワーバランスが大きく変わろうとしている今、日本も戦後米中と友好関係を築いてきた日本にしかできない外交を行なっていく必要があるのではないでしょうか