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FBIによる捜査を受けていた孔子学院の関係者が謎の死

安全保障を理由に中国への圧力を強めてきたアメリカ。そのアメリカ当局が今、特に警戒を強めているのが中国教育部(日本の文科省に相当)が世界各国で展開している中国語学教育機関孔子学院です。
 
孔子学院は各国の大学と提携し、大学の敷地内で中国語や中国文化を学べる講座を開講してきました。日本では立命館大学桜美林大学早稲田大学などに設置されています。
 
同様に、アメリカでも多くの大学に孔子学院が開設されてきましたが、FBI(米連邦捜査局)が「孔子学院は中国共産党のスパイ工作機関的役割を果たしている」と指摘したことから、米国内の大学では提携関係を見直す動きが加速していました。
 
《事件を伝える現地メディア》

そんな中、米メディア・セントルイスポストディスパッチが、孔子学院の関係者が謎の死を遂げていたと報じました。10月9日付けの記事によると、死亡したのはミズーリ州ウェブスター大学に開設された孔子学院の代表者・劉強氏で、死亡が確認される直前、FBIによる捜査を受けていました。FBIは劉氏が児童ポルノ法に違反していたとして、同氏のマンションを家宅捜査していたといいます。
 
《死亡が報じられた劉強氏》

今月6日、米ミズーリ州ウェブスター・グローブス地区にある劉氏のマンションをFBIが家宅捜査した直後、劉氏が死亡したというのです。
 
地元メディアが未だ自殺か他殺かさえも明言していないこともあり、中国国内で「米当局による拷問が行われ死亡したのではないか」などの憶測が広まるなど、波紋を呼んでいます。今後米中対立の新たな火種となる可能性も指摘されている今回の事件。今も死因が明らかにならない背景には一体何があるのでしょうか。その謎は深まるばかりです。