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都市封鎖の中国、自粛警察による私刑も横行か

現在、日本でも外出自粛が呼びかけられていますが、中国の河北省石家庄市や北京市では、感染拡大防止のための都市封鎖が行われ、自由な外出に制限がかけられています。そんな中、問題となっているのが歪んだ正義感を振りかざす“自粛警察”の存在です。
 
外出禁止が言い渡されていた河北省石家庄市ではこのほど、外出しようとしていた男性がロープで木に縛り付けられ、暴言を吐かれるなどの被害に遭っていたことが分かりました。
 
地元メディアによると、事件があったのは今月18日。市内に住む高齢男性が午前9時ころ、外出自粛期間中にも関わらず、タバコを買おうと進入が禁止されていた感染リスクの高い地区へ入ろうとしていました。そのとき、複数の地元の男性に身柄を取り押さえられ、近くの木にロープで括りつけられたのです。
 
 
 
 
当時の映像からは、同地区の共産党委員会幹部の男性が、高齢男性を括り付けるよう命じている様子が確認でき、地元公安当局は違法に男性の身体を拘束したとして、事件に関わった4名を捜査しています。
 
感染拡大が再び広がりつつある中国ではこれまでにも、ネット上で感染者の個人情報を晒したり、公共交通機関などでマスクを着用していなかった市民に殴る蹴るの暴行を加えたりする事件が数多く報告されて来ました。長引く感染とともに、増えていく人々の過剰な反応。コロナウイルスは、人々から冷静な判断力さえも奪っているのかもしれません。