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中国の新たなペット管理施策、犬の鼻を利用

もはや私たちの生活には欠かせない存在となった様々な個人認証システム。指紋認証や顔認証、静脈認証、網膜認証などの生体認証技術は私たちの生活の至るところに存在しています。こうした中、中国ではこうした生体認証技術をペットにも応用する動きが始まっています。
 
中国浙江省杭州市では、ペットとして飼われている犬の鼻の情報を利用し、犬の情報登録を呼びかける取り組みが開始されました。中国では、家庭で飼われるペットの数が1億匹を超えており、特に犬は約6000万匹がペットとして飼われているのです。ところが、近年ではペットの脱走による野生化や、飼えきれなくなったペットを捨てるという問題が起こっていました。
 
 
そんな中、杭州市が開始した今回の取り組みは、ペットの犬の鼻の形および鼻のシワの情報を当局が把握することで、そうした問題の解決を図ろうというものなのです。犬の飼い主は、犬の鼻をスマートフォンで複数回撮影し、オンライン上で当局が運営する管理サイトに登録するという仕組みです。当局は犬の鼻の形やシワの形状と、飼い主の個人情報を紐付けることで、ペットが脱走した際の早期発見や遺棄などの犯罪行為の抑止として活用したい構えです。

《精度は99%を超えているという》
 
実は中国深セン市ではすでに昨年から上記のようなペット関連の問題を解決するため、ペットの犬に飼い主の個人情報を記録したマイクロチップを埋め込むことを義務化する取り組みを始めています。深セン市ではこのチップの埋め込みを義務化しており、チップの埋め込みを拒否した飼い主には罰金を科す構えです。
 
ペットの脱走や虐待、遺棄などが社会問題となっている中国では、国民同様、ペットもテクノロジー技術を用いて管理する時代となっているのです。